株式会社ゆうき本社社屋「YUKI office」、2026年度グッドデザイン賞でグッドフォーカス賞[防災・復興デザイン]を受賞
株式会社ゆうきの本社社屋「YUKI office」が、2026年度グッドデザイン賞において「グッドデザイン・ベスト100」に選出され、特別賞「グッドフォーカス賞[防災・復興デザイン](日本デザイン振興会会長賞)」を受賞しました。
株式会社ゆうき(埼玉県久喜市)の本社社屋「YUKI office」が、公益財団法人日本デザイン振興会が主催する「2026年度グッドデザイン賞」において「グッドデザイン・ベスト100」に選出され、さらに特別賞「グッドフォーカス賞[防災・復興デザイン](日本デザイン振興会会長賞)」を受賞しました。
2026年度の審査対象5,111件のうち、同賞を受賞したのは3件です。
受賞の概要
| 賞 | 2026年度グッドデザイン賞 グッドデザイン・ベスト100 グッドフォーカス賞[防災・復興デザイン](日本デザイン振興会会長賞) |
| 受賞対象 | オフィス建築[YUKI office] |
| 受賞番号 | 26G141005 |
| 受賞企業 | 株式会社UENOA architects/株式会社ゆうき/八光建設株式会社 |
| 審査ユニット | ユニット14 建築(産業/商業施設) |
| 受賞発表 | 2026年10月15日 |
| 所在地 | 埼玉県久喜市西大輪3-1-5 |
| 建物完成 | 2024年7月 |
数字で見る今回の受賞
![2026年度グッドデザイン賞の選出の流れ。審査対象5,111件、受賞1,484件、グッドデザイン・ベスト100が100件、特別賞32件、グッドフォーカス賞[防災・復興デザイン]は3件](https://y-yuki.com/images/gd2026_02_zukai_senshutsu_1200x675.jpg)
2026年度のグッドデザイン賞は5,111件が審査対象となり、1,484件が受賞しました。その中から、20の審査ユニットごとのトップ5で構成する「グッドデザイン・ベスト100」が選ばれ、さらにベスト100の中から、グッドデザイン大賞・金賞・グッドフォーカス賞の特別賞計32件が選ばれています。
グッドフォーカス賞[防災・復興デザイン]を受賞したのは、YUKI officeを含む3件です。
| 審査対象 | 5,111件 |
| グッドデザイン賞 受賞 | 1,484件 |
| グッドデザイン・ベスト100 | 100件 |
| 特別賞(大賞1件・金賞19件・グッドフォーカス賞12件) | 32件 |
| グッドフォーカス賞[防災・復興デザイン] | 3件 |
YUKI officeが審査された「ユニット14 建築(産業/商業施設)」では、222件の応募のうち72件が受賞し、ベスト100に選ばれたのは5件でした。
グッドフォーカス賞[防災・復興デザイン]とは
グッドフォーカス賞は、グッドデザイン賞の特別賞のひとつで、グッドデザイン・ベスト100の中から、[新ビジネスデザイン][技術・伝承デザイン][地域社会デザイン][防災・復興デザイン]の4つの分野ごとに選ばれます。
[防災・復興デザイン]は、「2026年度に選ばれたすべてのグッドデザイン賞受賞対象の中で、自然災害への防備または自然災害による被害からの復興に寄与する優れたデザインとして特に認めるもの」に贈られる、日本デザイン振興会会長賞です。
審査委員の評価
有機野菜販売を手掛ける企業の新しいオフィスの計画である。目指されたのは災害時に備蓄した米や野菜を地域に提供する拠点であり、このような企業のビジョンや社会性に評価が集まった。地域に開きつつもオフィスとしてのセキュリティを担保するため、建築家は段階的に壁が高くなっていく螺旋状の建築で応えた。このような建築計画も秀逸ながら、構造として用いたCLTの新しい可能性を引き出す建築構法に関しても高く評価された。
(担当審査委員:五十嵐太郎、秋吉浩気、丸山優子、森田祥子)
「YUKI office」について ― 災害時に地域へお米を届ける、開かれた社屋
YUKI officeは、「食と健康を考える」を理念とする当社の社屋です。災害時には地域の皆さまへ備蓄米を提供する半公共的な役割を目指し、日常から農産物の栽培・収穫という「小さな循環」を敷地内で行っています。
「災害時に、地域へ米や野菜を」という思いから
計画の出発点は、長年この地で会社を経営してきた社長の「3.11のような災害時に、自社の野菜販売の流通網を活かして地域の皆さまに米や野菜を届け、地域に貢献したい」という希望でした。そのためには、普段から地域の皆さまにこの場所を知っていただく必要があります。そこで、地域に開かれた社屋として計画が始まりました。
当社は2023年3月に久喜市と包括連携協定を締結しており、連携協力事項には「防災及び災害対策」も含まれています。
3本の螺旋状の壁
一方で、オフィスには商品開発などのためのセキュリティも必要です。そこで生まれたのが、敷地に巡らせた3本の螺旋状の壁です。外周では低い塀として畑や水田などの農作業の風景を見せ、内側へ向かうにつれて少しずつ高くなり、建物となって執務室のプライバシーを守ります。
壁が重なり合う範囲に屋根をかけることで、畑・水田・雑種林・井戸・お稲荷様・ラウンジ・執務室・食堂などが、それぞれ独立しながら重なり合う風景をつくっています。
ヒノキのCLTを使った木造建築
脱炭素を自社として形にするため、構造には未来の木造といわれるCLT(直交集成板)を採用しました。壁はすべてヒノキのCLTで、2階分の長さのパネルを通しで使っています。より高度な構造計算の方法(ルート3)で設計することで、CLTを使いながら自由で開放的な空間を実現しました。
入口のすぐそばには大きなキッチンを設け、敷地で採れた野菜を調理できる場所を施設の中心にしています。
受賞にあたって
この度は歴史あるグッドデザイン賞において「グッドフォーカス賞[防災・復興デザイン]」という名誉ある賞をいただき、大変光栄に存じます。
本社屋の建築にあたっては、ご来社いただき館内をご覧いただくことで、私たちが取り組んできたことや大切にしている価値観が自然と伝わる空間を目指し、設計をお願いいたしました。
弊社は「安全な食の流通」を志して創業した背景があり、本施設も敷地内で自給自足が実践できるような機能を備えております。また災害時には、日頃お世話になっている近隣住民の皆様の一時避難所として、可能な限りの食料・水・トイレを確保できる体制を整えました。
今後もこの本社屋を拠点として、日本文化の継承と持続可能な未来への挑戦を続けてまいります。
株式会社ゆうき 代表取締役社長 小田 耕二
設計・施工
| 建築設計 | 株式会社UENOA architects |
| 構造設計 | 坂田涼太郎構造設計事務所 |
| 施工 | 八光建設株式会社 |
| 外構 | エスエフジ・ランドスケープアーキテクツ |
| 建物概要 | 事務所/木造(CLTパネル工法+木造軸組工法)/地上2階 敷地面積1,236.84㎡・建築面積482.13㎡・延床面積740.26㎡ |
設計・施工に携わってくださった皆さま、そして日頃より当社を支えてくださる地域の皆さまに、心より感謝申し上げます。
よくある質問
Q. グッドフォーカス賞[防災・復興デザイン]とはどんな賞ですか?
A. グッドデザイン賞の特別賞のひとつ(日本デザイン振興会会長賞)で、グッドデザイン・ベスト100の中から、自然災害への備えや被害からの復興に役立つ優れたデザインとして特に認められたものに贈られます。2026年度は3件が選ばれました。
Q. グッドデザイン・ベスト100とは何ですか?
A. その年のグッドデザイン賞受賞対象の中から、20の審査ユニットごとのトップ5として選ばれた100件です。
Q. YUKI officeはどこにありますか?
A. 埼玉県久喜市西大輪3-1-5にある、株式会社ゆうきの本社社屋です。
Q. どのような点が評価されましたか?
A. 災害時に備蓄した米や野菜を地域に提供する拠点を目指した企業の姿勢と社会性、地域に開きながらオフィスの安全も守る螺旋状の建築計画、そしてCLTの新しい可能性を引き出す建築構法が評価されました。
関連リンク
グッドデザイン賞公式サイト「オフィス建築[YUKI office]」受賞ページ
グッドデザイン賞公式サイト「2026年度 受賞結果」
株式会社UENOA architects 作品紹介
▪会社概要
社名:株式会社ゆうき
設立:2001年
代表取締役社長:小田 耕二
所在地:〒340-0206 埼玉県久喜市西大輪3-1-5
公式HP:ゆうきや公式オンラインショップ
会社HP:株式会社ゆうき 公式サイト
